2009.10.13

鋳造(キャストについて)

銀工房では貴金属製の指輪やネックレス等を鋳造(ちゅうぞう)と
呼ばれる方法で作っています。

ハートの型枠に熱したチョコを流し込んで手作りチョコを作るのと同じ様に
高温で溶けた金属を鋳型(いがた)に流し込んで作る製法です。

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これがその機械、正式には真空加圧吸引鋳造機です。

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ここに金属をセットして

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ひたすら加熱、今回は1050度まで過熱します。
キャスト(鋳造)は年中やってますので夏場はキャスト室がサウナの様になります。
職人に同情せざるを得ない。

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熱した金属を石膏(せっこう)でできた鋳型に投入。
それが冷えるとこの通り。無事に流れ込みました。

鋳造はなかなかに奥が深く、失敗すると金属中に無数の気泡が発生したり
金属が酸素と結びついて酸化膜が出来たり、最悪金属が流れなかったりするので
貴金属アクセサリーの製造に於いては最重要なプロセスとなります。
熟練の職人でも自分の思うままにコントロールするのが非常に難しい工程なので
あらゆる条件下での実験が欠かせません。
職人のカンとは超人的な第六感では無く、経験則に基づく非常に論理的なアプローチなのです。

私、やってないですけどね!

今回は鋳造編と言う事でそのうち「研磨、加工編」をUPしようと思います。
地味です、乞うご期待!

ちなみに
こちらに設備のご案内があります。ご興味がある方は是非ともご覧ください。