2016年10月のバックナンバー

2016.10.25

宝石の王様は?と問われれば

ダイヤモンドと答える人が大多数だと思うのですが

希少性で王位を決定するのであれば

ダイヤモンドはあっさりと王位をはく奪され、明日からお城の門番をすることになるでしょう。

 

毎日の様に世界中で婚約指輪、結婚指輪が売れているのですが

使用されている宝石は99.9%ダイヤモンドです。

少なくとも業界歴10年を超えますが

オパールやアメシストの結婚指輪は作った記憶がありません。

 

また、銀工房全体の宝石の仕入れで言うと通常のファッションジュエリーも含みますが、

それでも90%以上がダイヤモンドの仕入れと言うのが事実です。

 

そんな、ポッポ並みに乱獲されているダイヤモンドですが

このままいくと20XX年に枯渇する!なんて話は聞いたことがありません。

のわりには価値が高いと思いませんか?

 

世界中でダイヤモンドがこんなに人気になった背景にはデビアス(De beers)

という会社が一役買っています。有る程度のご年齢の方であれば

バブル時代に散々流れた

「ダイヤモンドは永遠の輝き」と言うCMをきっと覚えておられるでしょう。

 

YOUTUBEより拝借

 

このデビアス社は南アフリカにあるダイヤモンド採掘会社ですが

ダイヤモンドの流通量を増やす為に大々的な広告戦略を開始します。

それまで一部の貴族、上流階級のみに流通していた美術的贅沢品という位置付けから

一般庶民にも購入してもらえる婚約、結婚指輪にダイヤモンドを、と言うキャンペーンです。

積極的にメディアを活用したマーケティングは世界で最も成功した例の1つであると

言われる程の効果をもたらし、現在に至ります。

(ただ、当時の南アフリカでは黒人の囚人が鉱山奴隷として

ダイヤ採掘に従事させられていたと言うちょっとダークな事情もあったりします)

 

 

さて、ここまでの話を乱暴にまとめると、

「ダイヤモンドに価値があるのはデビアスの主張する価値を皆が認めたから」

と言う結論になります。この”皆が認めた価値”を”ブランド”と呼びます。

 

 

であれば逆説的に

ダイヤ以外の石を流行らせたい業者が存在していて

「こんな透明な石になんでそんなお金払ってんの?」って

徹底的なネガティブキャンペーンをやられたら

世界中のダイヤモンドの価値が著しく下がる可能性もゼロでは無いと言うことです。

資本主義怖いですね。 ウチが在庫を持ってない時にやってほしいですね。